前だけを… ショートショート

 

寝言


 

 

>シンジ

「ただいま〜………あれ?」

 買い物から帰ってくると、みんなが仲良くお昼寝していた。

 ミユウと綾波はソファで互いに寄りかかって。

 サキとマナ、そしてアスカはテレビの前で丸くなって………訂正、アスカは大の字で寝てる(笑)。

「……こんなトコで寝てたら、風邪ひいちゃうな」

 とりあえず僕は部屋から毛布を持ってきて、みんなにかける。

「ま、ご飯が出来てから起こせばいいか………」

 ………と、キッチンに向かおうとしたけれど、みんなが何か寝言を言っていたんだ。

 何を言ってるのかな………?

 

 

 

>サキの場合

サキ「むにゃむにゃ………おにいちゃ〜ん、おにぎり〜………♪」

シンジ「まったく、夢の中でまでご飯たべてるのか………(苦笑)」

サキ「はむ………えびふらい……もっと食べる〜………♪」

シンジ「おにぎりにエビフライって………一体夢の中の僕はどんなメニューだしてるんだ?(苦笑)」

サキ「ちゃーはん………おむらいす………らーめん………かれー………すきやき〜♪

シンジ「って一体どれだけ食べる気!?」

 

 

 

>マナの場合

マナ「う〜んう〜ん………とべない………」

シンジ「………とべない?」

マナ「……わたし……空なんて飛べないよ………」

シンジ「は?」

マナ「………だから……コードレスパンジーなんて………できないぃ………」

シンジ「コードレスパンジーって………(汗)」

マナ「……わたしが悪かったから……許して………」

シンジ「はあ、誰かを怒らせてお仕置きをされてる夢か………まったく、普段悪戯ばっかりして怒られる様な事してるから、そんな悪夢見るんだよ………」

マナ「……許してぇ………ペンペン………」

シンジ「ペンペン!?」

 

 

 

>レイの場合

レイ「……………」

シンジ「………あ、綾波全然呼吸してないような(汗)」

レイ「すー」

シンジ「………なんで、言った途端するかな?」

レイ「……………」

シンジ「またしなくなるし………(汗)」

レイ「………わがまま」

シンジ「どっちがっ!? ………って綾波起きてるの?」

レイ「すー」

シンジ「………」←(頭が痛くなってきた)

 

 

 

>アスカの場合

シンジ「……アスカはこれまた、豪快に寝てるなぁ(苦笑)」

アスカ「………Sinji……Das Hackfleisch ist kostlicher………」 (シンジ……ハンバーグの方が美味しいって……)

シンジ「………は?」

アスカ「……Was gesagt wird………Dieser ist kostlicher als ein Salat……Unklug Rei……」 (何言ってんのよ……サラダより、こっちの方が美味しいわよ……バカレイ……)

シンジ「ド、ドイツ語!?

アスカ「……Sie, unklug?………」 (アンタ、馬鹿?)

シンジ「………何言ってるんだろう?」

 

 

 

>ミユウの場合

ミユウ「…くぅ〜……すやすや………」

シンジ「ミ、ミユウは大丈夫だよね………うん、大丈夫……」←(自分に言い聞かせている)

ミユウ「………シ……」

シンジ「(びくっ)」

ミユウ「……シンジ君……」

シンジ「………ミユウ」

ミユウ「シンジ君〜」←(がばっといきなりシンジに抱きつく)

シンジ「わあっ!?」

ミユウ「………好き」

シンジ「なっなっなっ!?(真っ赤)」

ミユウ「く〜」

シンジ「はあ、はあ………寝言……だよな?」

ミユウ「シ〜ンジ君〜♪」←(ぎゅうっとシンジを強く抱きしめる)

シンジ「ぐえっ……ミ……ミ…ユウ………く、首……絞まって……」

ミユウ「ん〜♪」←(さらに締め付ける)

シンジ「う……ぐ……………がくっ」

 

 

 

 

 

>シンジの場合

サキ「ミユ! ミユ!!(怒)」

ミユウ「う、う〜ん……」

レイ「ミユウ……起きて(怒)」

ミユウ「ん…………あれ……みんな、どうしたの? 怖い顔して……」

マナ「抱いてるのはだ〜れかなぁ?(怒)」

ミユウ「えっ………きゃっ、シ、シンジ君!?」

アスカ「シンジに抱きついてお昼寝なんて、ミユウやるじゃない」

サキレイマナ「「「アスカ(怒)」」」

アスカ「じ、冗談よ(汗)」

レイ「……………抜け駆け、お仕置きね」

サキ「ひあぶりだよっ! みずぜめだよっ!」

マナ「マンションの屋上からコードレスパンジーよー」

ミユウ「あ、あはは………みんな、冗談よね?(汗)」

サキ「冗談に聞こえたんなら、耳鼻科に行く事をお勧めするよっ♪」

マナ「もっとも、病院に行く理由はこれから他に出来るけどね〜♪」

レイ「………滅」

ミユウ「ひ〜〜〜んっ(泣)」

シンジ「…みんな………」

ミユウ「わっ、シンジ君!?」

シンジ「……ケンカしないで………」

マナ「寝言………よね?」

サキ「(ひらひらとシンジの顔の前で手を振って)うん、寝てるよ」

シンジ「……ケンカなんかしちゃダメだよ………」

全員(アスカは除く)「「「「(顔を見合す)」」」」

マナ「………ま、今回はシンジに免じて見逃してあげる」

サキ「うん…そうだね」

レイ「………碇君、ケンカすると怒るから」

ミユウ「た、助かった………」

マナ「次、同じことがあったら容赦しないからねー?」

レイ「………(こくっ)」

ミユウ「う、うん………(いつこうなったか、全然覚えないのに……)」

アスカ「(シンジ………あんたって、寝てる時までこいつらの面倒見てるのね………)」

シンジ「そんな………ケンカなんかしなくても………」

全員「「「「「?」」」」」

シンジ「………ご飯はみんなの分あるから………取り合わないでよ………」

全員「「「「「……………」」」」」

アスカ「今、こいつがアタシ達をどういう目で見てたか、はっきりわかったわ(怒)」

サキ「む〜〜〜〜!! ボクそんなに食いしん坊じゃないもんっ!!(怒)」

レイ「………碇君、ひどい」

マナ「まったく、いくらなんでもご飯取り合う訳ないじゃない〜」

ミユウ「(そうかな………?)」

 

 

 

ミユウ「目次に戻るよ」



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